下町フォント日記

佐藤豊オフィシャルブログ 2007〜2010

カレイと手紙の物語

数日前の小さなニュース「風船で飛ばして15年…カレイが届ける」。
「15年前の手紙がカレイの背中に張り付いて現れる」という感動ストーリーばかり伝えられている。
よく考えろ。15年も海水の中にあって溶けない紙。印刷業界の人間なら知っていると思うが、これは石油から作られたユポというプラスチックの紙だ(たぶん)。
こういう紙に書かれた手紙がたくさんの風船につけられ、空に放たれたのだ。このような行事はあちこちで催されている気がする。その紙は、海で山で川で森で、今もその姿のままで残っていることだろう。立派な紙だねぇ(笑)。
なにげなく便利だと思って使っているモノが、ちがう視点から見るとすごい迷惑なモノだったりする。もう少し、物事をしっかり考えるようにしたいものだ。


●私の書体が表紙に使われている本

オモニ―在日朝鮮人の妻として生きた母

オモニ―在日朝鮮人の妻として生きた母

先日新聞広告で見かけたもの。書店にも並びだした。(書体:あられ