下町フォント日記

佐藤豊オフィシャルブログ 2007〜2010

COLOR TAG

総合書体D、なかなか進まず。いまやっている修正は、ワクワクするような楽しい仕事ではない。でも、頒布した後で悔やまないように、ある程度のことはしておかないと…。


●そろそろ捨てようと思っているもの

デザイン見本を作る時に使っていた、金箔や色箔を紙に転写する器具。
まず、金箔表現したい図形や文字を炭素系トナーを使った複写機でコピーする。コピーされた図形や文字の上に専用の金箔紙を置く。そしてその上から熱く固い物で擦ると、トナーと金箔紙の裏面が融けて図形や文字の形に定着する。そのとき使う熱く固い物がこの製品。
これはアマチュア使用なども意識したかなりコンパクトな物。右の写真、黒い部分が熱くなる本体。そこにはめて熱くしておいた黄色の器具を手に持ちコードレスアイロンのように使う。
この他にローラーの形をしている物や、もっと本格的な箱形の熱転写機もあって、デザイン画材を専門に提供する会社などが率先して普及させていた。
昔は、こういう会社から便利そうな道具類を次々に買わされた。いまは殆どのデザイン制作がパソコンとプリンタでできるようになり、この器具の出番はなくなってしまった。たぶん、専用の金箔紙も流通していないだろう。