下町フォント日記

佐藤豊オフィシャルブログ 2007〜2010

あちち

毎朝、事務所へ着くとまず湯を沸かして保温ポットに入れる。きょうこの作業中にヤケドしそうになった。以前からこのヤカン(ピーピーケトルとかいうのか)のデザインには不安があった。
湯が沸いた時に蒸気で笛を鳴らすため、注ぎ口の根元がかなり上にある。そのため全ての湯を注ぐためにはヤカンを90度ほど傾けなくてはならない。すると、熱い蒸気がヤカンを持つ手にあたる。
配送や在庫時の収納効率のため、注ぎ口はできるだけ短くコンパクトにされただろう。
昔のヤカンは、球に近い形をしていた。注ぎ口の根元は下の方にあり、ゆるやかなS字を描いて長く伸びていた。この形なら、湯は最後の一滴まで楽に注げるし、湯を注ぐ人の手に熱い蒸気があたることもない。とても優れたデザインだったのだ。収納効率は悪いが…。
そんなことを考えながら、いつもこのヤカンを使うときは蒸気に気をつけていたのだが、今朝はポットに湯を注いでいる時にフタが外れたのだ。これもヤカンを90度以上傾けたから。熱いフタが把手を持つ手に触れ、わたしはヤカンを離してしまった。ヤカンが床に落ち沸騰した湯が散らかる…。とっさに除けたので自分の身体に湯はかからなかったが、危ないところだった。フタが触れた小指もちょっと赤くなっただけでヤケドはしていないようで良かった。
見た目だけのデザインとか収納効率を重視して、安全性が軽視されるのはいやだな。